アントシアニンの摂取量の目安は決まってない! 適量を海外論文から探る


web上ではアントシアニンの摂取量についていろいろ書かれていますが、日本国内にはアントシアニンの摂取量にまつわる公式のデータはありません。

この記事では海外の研究を参考にし、アントシアニンの適切な摂取量や効率的な摂取方法を探っていきます。
健康のためにアントシアニンを取り入れようと考えている方は、しっかりとチェックしてくださいね!

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1.日本人はアントシアニンと縁遠い?

冒頭でも述べたように、日本国内にアントシアニンの摂取量にまつわるデータはありません。
しかし欧米では、アントシアニンを日頃から摂取する機会が多いためか、大規模な研究が行われています。

まず注目したいのが、2011年に発表された、European Prospective Investigation into Cancer and Nutrition studyという研究です。
これは、ヨーロッパ10ヶ国で約36,000人を対象にアントシアニジン(アントシアニンとほぼ同じ成分と考えてください)摂取量について研究したものです。

1日あたりのアントシアニジン平均摂取量(年齢層:35~74歳)
男性:19.8~64.9mg
女性:18.7~44.1mg

ちなみに摂取量が多いのは「非肥満の高齢女性」「非喫煙者」で、教育レベルと身体活動に比例して増加する傾向もあるようです。

アメリカにおける摂取量については、確認できるデータで大きな差があります。
中部大学の津田教授の報告では1日あたり約12.5mgのアントシアニンを摂取しているといいますが、鹿児島大学の侯教授の報告では1日あたり180~215mgと推定しています。

アントシアニンの摂取量は、ヨーロッパ内でも南部へいくほど多くなる傾向があります。
アメリカにおける摂取量の調査でも見て取れるように、アントシアニンの摂取量は地域や個人によってかなりの差があるようです。

日本人はアメリカ人よりもアントシアニンの平均摂取量が少ないと言われており、先進国のなかではアントシアニンと縁遠い国といえるかもしれません。

2.アントシアニンが含まれる食品を確認!

アントシアニンの摂取量が少ないのであれば、なおさら意識してアントシアニンを取り入れたいところですよね。
しかし、どの食べ物にどの程度アントシアニンが含まれているかという公式データも、日本国内には存在しないのです。

やはりここでも、海外の研究を参考にして、食品におけるアントシアニンの含有量を探っていきましょう。

100gあたりのアントシアニン含有量(mg)

チョークベリー 1,480
エルダーベリー 1,375
ブルーベリー 386.6~486.5
スグリ 12.8~476
紫キャベツ 322
ブラックベリー 245
クランベリー 140
サクランボ 122
ブドウ 26.7~120.1
ナス 85.7
赤玉ねぎ 48.5
黒インゲン豆 44.5
イチゴ 21.2
プラム 19
リンゴ 1.3~12.3
ネクタリン 6.8
モモ 4.8

Concentration of Anthocyanins in Common Food in the United States and Estimation of Normal Consumption(2006年)より引用作成

アメリカの研究だけあって、馴染みの薄い食品が含まれていますね。
とくにチョークベリーやエルダーベリーといった含有量の多い聞き慣れない果物が、日本とアメリカのアントシアニン摂取量の差に繋がっているのかもしれません。

また、品種によって含有量に違いがあることにも注目です。とくにスグリやブドウは、品種によってだいぶ差があります。
一概にこの食品ならなんでもアントシアニンが豊富、とは言い切れないというわけです。

この調査を参考にすると、ベリー系の果物や、紫色の野菜を取り入れるのがアントシアニンを摂取するポイントといえるでしょう。

3.妊娠中の人はアントシアニンの摂り過ぎに注意?

さて、摂取量にまつわることで気になるのが、「どれくらい摂っても大丈夫か」ですよね。

国立健康・栄養研究所の「『健康食品』の安全性・有効性情報」によれば、アントシアニンの摂取量について信頼し得る研究はまだないということです。
逆に言えば、一般の健康体の方が摂るぶんには、目立った副作用は報告されていないということでもあります。

注意が必要なのは、妊娠中の方。「妊娠中のアントシアニンを多く含む健康食品の摂取により、胎児が動脈管早期収縮を生じた事例が複数報告されている」とあり、日本においても報告があります。

胎児に影響が出てしまった事例として、「ドライプルーン濃縮物40 g/日+紫色野菜・果物ジュース200 mL (アントシアニン20mg含有) /日を、妊娠36週より10日間摂取」と報告されています。

ドライプルーンのアントシアニン含有量がわからないので具体的な摂取量は計算できませんが、「紫色野菜・果物ジュース」で20 mgを摂取したうえにドライプルーンを食べていたわけですから、ヨーロッパにおける女性の1日あたりの平均摂取量18.7~44.1mgを上回った可能性はあるでしょう。

日本人は普段からさほどアントシアニンを摂取していないわけですから、「欧米人の平均摂取量を上回るほど摂取すべきではない」ということかもしれません。

これを踏まえると、アントシアニンのサプリメントの多くは含有量が多すぎるように思えます。

アントシアニン 摂取量

アントシアニン 摂取量2

一例として、DHCが170mg、小林製薬が140mgとなっています。
上で紹介したヨーロッパにおける1日あたりの平均摂取量に準じるのであれば、ディアナチュラのサプリメントが60mgなので適量といえるのではないでしょうか。
アサヒグループ食品 ディアナチュラスタイル ブルーベリー&ルテイン+マルチビタミン 60粒(60日分)

4.まとめ

ここまでお読みいただくとわかるとおり、日本ではアントシアニンの研究がほとんど行われていません。

今回のように海外の研究を参考にしたときに注意していただきたいのは、外国人と日本人の体格および食生活の違い。「外国人が摂取してるから、同じくらい摂取しても大丈夫」というわけではないのです。

また、アントシアニンはいろいろな食品に含まれていますから、ベリー系の食べ物のあとに野菜ジュースを飲んで、アントシアニンの摂り過ぎ……なんてことも。

日本は普段からアントシアニンをあまり摂らない地域ですから、少々控え目くらいがちょうどいいかもしれませんね。

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