アスタキサンチンで飛蚊症は改善しない! 症状と原因を正しく理解しよう


「アスタキサンチンには飛蚊症の改善効果がある」と書かれているサイトが多いですが、飛蚊症がどんな症状かを理解すればそんな効果がないことはすぐにわかります。

この記事では、飛蚊症とはどんな症状なのか、なぜアスタキサンチンは効果があると言われるのかについて解説していきます。
もしかするとアスタキサンチンには、飛蚊症を予防する効果はある……かもしれません。

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1.飛蚊症を理解しよう!

飛蚊症とは、実際には存在しない虫やゴミが、視界のなかで飛んでいるように見える症状のこと。痛みや痒みなどはありません。

蚊が飛んでいるように見えることから飛蚊症と呼ばれますが、人によって糸くずや薄雲など、見え方は異なります。これら浮遊物はゆらゆらと動き、視線を動かしても視界から消えることがないのが特徴です。

では、存在しない浮遊物がどうして見えるのかというと、目の硝子体という部分に濁りが表れることが原因。硝子体は眼球内部の多くを占める部位で、その99%は透明なゼリー状の水分で満たされています。

人はものを見る際、まず光を黒目(角膜)から取り入れ、瞳孔と水晶体で光量の調節やピント調整を行い、硝子体を通過して網膜へと届けます。網膜に届いてようやく、色や明るさなどを認知するのです。

網膜へ届くまでの光の通り道である硝子体が濁っていると、濁りが影となって、ゴミや糸くずが目の前に浮いているように見えてしまうのです。例えるなら、スクリーンに映像を投写したとき、あいだに障害物があると影が映ってしまうのと同じ理屈。これが飛蚊症の正体です。

つまり、飛蚊症を治療するにはこの濁りをどうにかする必要があるわけですが、残念ながら濁りを完全に消去する方法は今のところ確立されていません。
レーザーによって濁りを細かく粉砕する方法がありますが、これも濁り自体を完全に無くせるわけではありません。
基本的に対処法は、慣れるまで我慢することだけです。

2.アスタキサンチンは飛蚊症の「予防」には効果がある?

上に書いたとおり、飛蚊症を完全に治す方法はまだありません。
仮に、アスタキサンチンを摂取したあとに飛蚊症が改善したとしても、それは単に時間が経つことで飛蚊症に慣れ、自覚症状が弱まっただけでしょう。

そもそもアスタキサンチンは、目の筋肉(毛様体筋)を中心に作用する成分であり、硝子体に作用するわけではありません。
また、医学的に飛蚊症とアスタキサンチンの関連が研究された論文も見かけませんし、飛蚊症改善効果は期待できないと思われます。

ただ、アスタキサンチンと飛蚊症が全く無縁というわけでもないのです。

アスタキサンチンには眼底の血流速度を増加させる作用があることが確認されており、この効果から白内障や加齢黄斑変性、糖尿病網膜症の進行を予防する効果が期待されています。

これら眼病は、加齢に伴って発症する病気です。実は飛蚊症も加齢が原因のひとつと考えられており、もしアスタキサンチンに加齢に伴う眼病を予防する効果があるのであれば、飛蚊症を予防する可能性もゼロではないかもしれません。

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3.【補足】飛蚊症の原因はなに?

上で飛蚊症の原因について少し触れましたが、実は飛蚊症には生理的飛蚊症と病的飛蚊症の2種類があります。

専門的な話になってしまうので詳しくは触れませんが、病的飛蚊症はほかの病気の症状の一端として飛蚊症が表れるというものです。

例えば、高血圧や糖尿病の影響で眼のなかの毛細血管が切れてしまい、硝子体に血が流れ込むことによって、飛蚊症の症状が表れることがあります。この場合、血が影になってしまうというわけです、

また、ボールにぶつかるなどの衝撃によって網膜剥離を起こし、飛蚊症の症状が表れることもあります。

病的飛蚊症の場合はサプリメントどうこうではなく、すぐに眼科医による治療が必要となります。
飛蚊症の症状が表れたのと同時期に、急に視力が下がった、頭痛や吐き気といった症状を併発した場合は、単なる飛蚊症と思わず医師に相談しましょう。

もう一つの生理的飛蚊症が、一般的な飛蚊症です。
年齢を重ねることによって硝子体のなかには空洞ができ、この空洞の縁に当たる部分に線維が溜まることによって、濁りとなります。このため飛蚊症は、40~50代から自覚する人が増えるといわれています。

ただ最近では、20代くらいでも飛蚊症が表れる人が増えているようです。
これは、パソコンやスマートフォンを扱う時間が増えたことにより、強い光を発している画面を長時間見つめ続けるため、目の老化が早まっている……と考えられています。

4.まとめ

アスタキサンチンの強力な抗酸化作用を理由に飛蚊症の改善を解説するサイトがありますが、飛蚊症がどうして表れるかがわかれば、とても効果があるようには思えないことがお分かりいただけたと思います。

基本的に飛蚊症は、年齢とともに症状が出てきてしまうもので、時間とともに慣れていくものといわれています。サプリメントで治るというものではありません。

気をつけていただきたいのは、なんらかの病気や怪我を引き金として飛蚊症が表れた可能性もありますので、飛蚊症以外になんらかの症状が表れているという方は、病院で診察を受けてみてくださいね。


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